どうしよう。

恥ずかしい。

私って変態なの?

課長ともっとキスしたいって思うなんて。

「課長…」

「おい、いつになったら名前で呼ぶんだ?ふたりの時は名前で呼べ」

名前…?

課長の名前…。

「堂林さん…?」

素直に名前で呼んだのに、またまたデコピンされた私。

「痛いです!」

なんでこんなにデコピンされなきゃいけないの?

「下の名前だよ」

課長は呆れたように呟いた。

下の名前って…。

「こ、こ、孝太郎さん…?」

「もう一回」

「孝太郎さん…」

名前を呼んだだけで、顔が赤くなる。

「合格」

課長は満足そうに頷いて、また軽くキスをした。

そして、すっぽりと課長の腕の中に納まっている私。

課長にギュッと抱きしめられている。

私限定の場所って感じがして心地いい。