君と僕の遥かな想い

結局、柚里夏ちゃんに根負けしてしまい今回は部屋に過ごす事なってしまった。


「柚里夏ちゃんはさあ、なんで外嫌いなの?
楽しい事いっぱいあるのに」


「…………」


すると、柚里夏ちゃんは私を睨みつけるような瞳で放ってきた。


「すべて嫌!」


(すべてって…そんなざっくりな)



柚里夏ちゃんが外嫌いな理由としては、おそらく⸺。


「外なんてさ、何もないんだよ!その上さ、虫はどこからなく出て来るし、嫌の何ものでもないよ」


柚里夏ちゃんは最初覇気がなかったがようやく覇気が出始めたようだ。


それは、怒りといら立ちの近いものでいきり出ている。


「いいよね、ことはんとこは。
都会だから、虫はあんまり出ないし小さいんでしょ」


「ま、まあね」


(確かにここより出てくる頻度は少ないけど)


「いいなぁ、都会…」


「でも、この町好きだよ」


その瞬間、柚里夏ちゃんの瞳が更に鋭くなり、そして。


「なんで!? 田舎なんか地獄だよ!
この辺は何もないし、虫は死ねという程にいっぱい出てくるし、意味わかんない!」


興奮するかのように荒正しく放つ。


「だから、嫌いなんだよ、田舎の外なんて…うっうっ」


単に柚里夏ちゃんは、外が嫌いという訳ではなく、この田舎町の外を出歩くのが嫌という訳である。


「だいたい田舎なんてさ…可愛いものがないんだよ」


柚里夏ちゃんは、ダサいものなんて持ちたくない着たくない主義で、だいたい通販ばかりを利用している。


なので、何かと可愛かったりする。


「街の方にいったら可愛いの売ってるよね?」


「そりゃあね、でもね、都会の服と比べたら萎えるよね!」


(…はは、ここまで来たらなんと言ったら)


柚里夏ちゃんは大人しそうな乙女チックなイメージを持たれるけど、結構愚痴が多かったりする。


腹黒いとか性格が悪いとかそういうのではなく、単に不満だからである。


「絶対、大学は都会に行ってやる!」


これも毎回だけど、田舎嫌いの事を聞かされている。


(本当にねえ…)