______プルルル…………プルルル…………。


やっぱ出ない。

美桜が行きそうなとこ探したけど………見つからない。


どこ?

…………まさか、まだ屋上!?


昼休みからいないとなると、可能性は十分にある。




「………あ!美桜!!??」


屋上に着くと座りこんでうずくまる美桜がいた。

「どうしたの!?具合悪い?」

「ううん………違うの」

「どうしたの美桜……………なんで泣いてるの?」

颯真くんと一緒に楽しくご飯食べてたんじゃないの?

…………いや、あのあと戻ってくる颯真くんの手は何も持っていなかった。

出ていくときも何も持っていなかったし………………。


「………あのね………」

「うん」

「私………振られちゃった…………」  


…………………え?

「お見合いするんだって。私じゃダメって言われた。もう絡んじゃいけないの」

…………は?

「意味が分からないんだけど…………」

「私も。昼休みに言われて、最初は理解できなかった。でも、唯一分かったのは、また颯真が私から離れていったこと。なんで、いつも私から離れていくのかな…………なにか悪いことしたっけ………」

美桜……………。


「美桜は何もしてないよ………大丈夫…………大丈夫だから………………」


信じられない……………嘘でしょ?

ここで裏切るとかありなの!?


取りあえず今は美桜を何とかしないと。

「う…………ぇ………ぅ……」

颯真くん………私あなたを許さないから。