ノラと呼ばれた男【弐】

時雨と迅は、似てると思う
顔に出さないとこ。
言葉にしないとこ。

嗚呼、違うか、時雨は『笑うのが苦手』って言ってたっけ。
それに比べ、迅は笑うのに慣れてない。って感じだけど、

でも、やっぱり似てる。

一人で全部抱え込もうとするとこなんて、そっくりだよ。単細胞なんでしょ?なに真面目に背負おうとしてんの?



いつも無駄に元気な時雨が、普通に気分悪くなるとか想像つかないし、

それに…………………………、

何かにすがる顔してた。





時雨は発しなかったけど、聞こえた気がした



『助けて、』と








それが杞憂に終わればいいのに、


でも、きっと‘’それ‘’は杞憂で終わらない






自慢じゃないけど、こういう勘は大抵当たる






だから、せめて気休めでいい。

頑張らない。って言ってくれたら何も聞かずに、馬鹿みたいに信じるからさ



「………………嗚呼、約束する」




「ほんと?」





「嗚呼、キツくなったら……お前に言うわ」