「やっと、俺のところに来たな。この時を狙ってたと言ったら怒るか?」



少しだけ反省している表情の課長に



「いつから私を気にかけてたのか正直に言ってくれたら許す!」



お酒パワーでどこまでも偉そうである。




「お前が新入社員で来てお前の教育係になった時には気になってた。教育が済んだら口説こうと思って悠長にしてたら横からカッ攫われた。」


罰が悪そうに言う課長が少し可愛い。



クスっと微笑むと



「課長、こんな女に一途ですね。」



「出会った時にはお前と結婚すると漠然と思ったくらいには想ってるからな。」



サラっと甘い事吐いたよこの人は。
鋼のサイボーグなんてどこにも居ない。


ここに居るのは私を甘やかして溶かす大人の男。



「それじゃあ仕方ないね。許してあげる。」



そうして、課長の首に腕を回してくっつくと



「お預けが長かったからな。今日は寝かせてやれるか分からんぞ。」


そう言うと抱き上げられてベットへと連れて行かれる。



「課長・・・」



「違うだろ?」


すっごいダダ漏れの色気出してきたよ。

ほんとイケメン死角なしね。



「和臣さん・・・」



そして私は空が白むまでドロッドロに甘やかされて、啼かされて最後は気を失う様に眠る事になった。


「がっつき過ぎよ・・・」



そういったのを最後に。


微かな笑い声と温かなものを額に感じて私は記憶を失った。