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「ここ、素敵な場所でしょ。」

「…いいの?勝手に。」

「いいのよ。先生たちは何も言えないわよ。」





だって、逆らったらクビだもの。と笑う姫咲は小悪魔だ。







「…で、何があったの?」

「昨日ね。迎えは遥1人で来るよう頼んだの。」

「うん。」


「その時、遥に聞いたの。
『遥はどうして執事になったの?』って。」

「うん。」

「そしたら…『大切な人のそばにいたいから』って答えた。」








そう。
あの時、遥は確かに優しい顔でそう答えた。