大切なキミへ。

「…えっ?」


「俺の隣は叶愛じゃなきゃダメなんだ。」


「で、でも…私が連れ去られたあの日、
男が言ってたよね?婚約破棄した、って。」


「あれは、俺が破棄したんじゃない。
相手が破棄するように言ったんだ。」


「どうして…?」


「お互い好きな人がいるのは知ってたんだ。
それでも親が勝手に婚約を決めてた。それで2人で話し合って逃げたんだ。」









それだけ、って苦笑いをする遥。