大切なキミへ。

「お嬢様。お待たせいたしました。」

「西園寺…」

「華宮、ありがとう。」

「いいのよ。それじゃあ、帰るわね。」






またね、と手を振り帰っていく。




「姫咲に頼んでたの?」

「まぁ。叶愛の大切な相手だし、お願いして損はないかなって。」

「……」

「…?」

「今、任務中よ。お嬢様に向かってその口の聞き方はなに?」

「…あ。大変失礼いたしました!」








土下座する勢いで謝ってくる遥。






普段の姿からは想像出来ないほど焦っていて…



「ぷっ(笑)」

「お嬢様…?」

「必死だね(笑)」





笑うしかなかった。