先生へ向けてお礼を言い、教室へと向かい始めたその時だった。


階段を上がる手前でリナの後ろ姿を見つけた。


さっきは姿を見なかったからトイレにでも行っていたのかもしれない。


「リナ!!」


あたしはすぐに駆け寄った。


リナがビクリと体を震わせてあたしを見る。


どうしてそんなに怯えているんだろう。


「リナ大丈夫?」


あたしはリナの隣を歩きながらっそう聞いた。


しかしリナは黙ったままだ。


「昨日から様子がおかしかったから、心配してたんだよ? なにかあったのなら、教えてほしい。相談に乗るから」


「……次はあたしが殺される」


小さな声だったのに、リナの声はハッキリと聞こえて来た。