ミズキさんの家に近づくにつれて、あたしの歩調は速くなっていった。


今更ながら、沙良を1人で寝かせて来たことが気がかりになっている。


せめて柏谷さんを呼べばよかったかもしれない。


そう思いながら速足でミズキさんの家へと向かう。


相変わらずツタが絡まった不気味が外観をしている。


その家に一歩足を踏み入れた瞬間、違和感が胸を刺激した。


埃の積もっている廊下をジッと見つめる。


なにがおかしいのかすぐにわかった。


足跡の数だ。


あたしたち4人と、町の男性1人。


系5人分の足跡にしては多いように感じられた。


なにより、靴底の種類が違うものがいくつかあるようだった。


それを確認したあたしは弾かれるようにして家の中へと急いだ。


「沙良!?」