「亡くなったって……死んだってこと?」


恐る恐るそう聞いてみると、お母さんが頷いた。


幸穂が死んだ……。


「な……んで?」


そう聞く自分の声が、自分のものとは思えないくらい、カラカラに乾いていた。


「原因はわからないけれど、イズミは通常通り学校へ行っていいそうよ」


「学校って……幸穂が死んだのに!?」


思わず声を荒げてしまう。


幸穂とは特別仲が良かったワケじゃない。


けれど、リナを通して知り合って、呼び捨てにできるくらいの関係だった。


幸穂が死んだと聞かされたのに、いつも通り学校へなんて行けるはずがなかった。