「なにこれ……」


そこに書かれていることの一部はミズキさんと一致している。


けれど、イケニエ制度のことや地下室での出来事はなにも書かれていない。


「これが本当にミズキさんの呪いについての記載なの?」


沙良も首を傾げている。


「全く別の呪いの動画ってことはない?」


「わからない。だけど拡散っていう単語が使われているのはこれくらいしかないんだ」


寛太がそう言った時だった。


壁の中から白い手が出て来たかと思うと、沙良の首に絡み付いた。


「沙良!」


咄嗟に叫ぶが、手は沙良の首をきつく締めあげ始めた。


「やめて! これ以上人を殺さないで!!」


叫ぶが、沙良の体が浮き上がった。


ジタバタともがく沙良。