「これじゃないかな?」


画像を確認していた寛太が、あたしと更に画面を見せて来た。


《ある町の呪い動画》


そうタイトルを付けられている。


《ある町で1人の女性が自殺した。


女性は両親を同時に亡くしていたため、それが原因だと思われる。


だけど苦しんでいたのは彼女だけではなかった。


彼女の事を愛していた男もまた、苦しんでいた。


彼女の事を忘れたくない。


ずっと一緒にいたい。


その思いから、男は強行に及ぶ。


それは彼女の魂を再び呼び出し、彼女自身の呪いの動画をつくり、それを日本中に拡散することだった。


彼の思惑は着々と進んでいる。


もうすぐ日本は呪いの動画に汚染されることだろう》