こんなんじゃダメだと思うのだけれど、絶望が体中を包み込んでいるような気分だった。


それからまた時間が経過した時だった。


ゴトゴトと頭上から物音が聞こえてきて、あたしはハッと息を飲んだ。


それは間違いなく、人が歩くような足音だったのだ。


誰かが家に入ってきている!!


「おーい! 誰かいるのか!!」


その途端、寛太が叫んでいた。


「誰か、助けて!!」


あたしも力の限り叫んだ。


足音の感じだと地下室の真上を歩いているようだった。


それなら、この声も聞こえているハズだった。


足音がピタリと止まる。