それから数時間後。


辺りはまだ明るかったけれど、人が沢山集まってきていた。


あたしたちが考えていた通り、学校も早く終わったようだ。


小さな町だと思っていたけれど、一カ所に人が集まればすごい人数になる。


河川敷にも沢山の人たちが溢れ、歩く場所もないくらいだ。


「すごいね」


人々の熱気に汗が滲んできて、あたしはそう言った。


「これがこの町の祭りかぁ」


寛太は感心したように周囲を見回している。


あたしたちの街のお祭りよりも沢山の人が集まってきているのは、一目瞭然だった。


「みんなこの日には必ずここへ来るんだね。それが徹底されてる」


沙良がそう言った。