「てめぇ……」
「大輝、よせっ!!」
今にも掴みかかりそうな藍羅を浅葱たちが抑える
そうだ、抑えとけ
まだ終わってないんだから
ただこいつらの気持ちを言葉にするなら
五十嵐を助けたいと言ったクロの気持ちを汲み取るならきっとこういうだろう
『"可哀想"だなぁ。
まるで子供が玩具をねだるみてぇだ。
手に入らないなら何をしてでも手に入れようとする。
そんなしょうもないことで命奪った挙句、人の弱みにつけこんで。
おっさんがやったことはそこら中にいるクズと同じなんだよ。』
そんなやつばっかいるから、
どれだけ救おうとクズが増えるんだよ
それが広がっちまうから、
こいつらの努力も気持ちもいつか埋もれてしまう
「言わせておけば……っ」
『その2、俺たちが何も対策せずにノコノコここまで来たと思ってんのか?』
その時ちょうどクロの携帯が鳴った
タイミング良すぎだろ
スピーカーをONにする
〈よう殺、久しぶりだな?〉
『あぁ。あの時以来だなぁ。
で、要件言ってくれよ。
俺の目の前にいるおっさんにも聞こえるように。』
〈ったく、お前は……。
"倉庫にきた組員は全員潰しておいた。"〉
「この声って〜麓絽さん?」
幹部が全員ここに来れば当たり前のように倉庫は手薄になる
五十嵐の時にあんな姑息なマネしたやつらだ
何もしてこないはずがない
暴走の日にちょうど麓絽の代が伝説だったとか聞いたわけだし?
ちゃっかり頼んどいたんだよな、クロが
「あの人数を1人でやったのか……っ!?」
若頭の方は動揺を隠しきれない
〈別にどうってことなかったしな。
たまには運動もしとくもんだわ。〉
『残念だなぁ?失敗しちゃって。
気分はどうだよおっさん?』
あれ?
おっさんそんなに怒っちゃって血圧あがるぞ?


