ぶらほわバタフライ




自分が父親を殺したこと



自分のせいで母親がいなくなったこと



自分のせいで妹を1人にさせてしまったこと



全てが重なってそれが五十嵐の罰となってのしかかる



その重圧を少なくとも藍羅たちは感じていた





「こいつは金が欲しい。
だからここを離れることは出来ねえんだよなぁ。」





そう不敵に笑うおっさん



五十嵐と藍羅たちには二択の選択肢しかない



五十嵐を救って妹を殺すか



五十嵐を救わずして妹を救うか



どちらも残酷な結末が待っているだろう





「でも……、だって……っ」



「俺はここの組員になったんや。
全ては雅のため。
だから……帰ってくれへんか?」





その慧の苦しそうな呟きに、誰も言い返せなかった



ただ1人を除いて











「んなもんどうだっていいんだよ。」









藍羅の表情は真剣だった





「金がいる?妹のため?
てめぇ、そういう言い訳並べる前に言う事があんじゃねぇのか?」





こいつは……やっぱり諦めねぇんだな



クロにそっくりだ





「なぜ何も言わなかった。
俺らに迷惑をかけるとでも思ったのか?
んなもん、お前が抜けたって充分迷惑してんだよ。
それとも、俺らのことを仲間だと思ってなかったのか?
あ"ぁ!?」





これはきっと……藍羅なりの優しさだ



そう、五十嵐は選択しなければならない



……第3の選択肢を





「俺は……っ、」



「状況とかの問題じゃねぇ。
俺はただてめぇ自身のことを聞いてんだよ。
てめぇはどうしてぇんだ?
てめぇは俺らにどうしてほしいんだ?
さぁ言え。てめぇの願いを。」





あとはその手を掴むだけだろ



勇気だせ、五十嵐



こいつらならきっと、お前を救ってくれる













「俺は……お前らとずっと一緒にいたい……っ!!」













涙を零しながら叫んだ五十嵐



"大丈夫、助けてみせるよ。"
とクロの声が俺の中で聞こえた気がした