ぶらほわバタフライ




(慧side)





もう二度と語ることのなかったあの後悔を








俺が引き起こした取り返しのつかない悲劇を








俺は忘れることなど許されない
















中学生の俺は荒れていた





ちゃんとした理由もなく、ただ言ってみれば気に食わなかったから





思い通りにいかない世界に





俺の生き方を否定する周りの奴らに





今考えればただのわがままだった





それでもまだ子供過ぎた俺にはそう簡単に認めることなんて出来なかった





ただ、家族だけは俺を認めてくれた





話す時にキラキラした瞳で俺をみる雅





美味い料理を作ってくれる母さん





その母さんの料理を嬉しそうに食べる親父





全てが普通なのに、俺にはその空間だけが居場所だった





その空間だけあれば何もいらないと思っていたのに……それを始めにぶち壊したのは、紛れもなく俺だった

















ただむしゃくしゃしていた





「慧!!どこいくの!!」



「別に少し外に出るだけ。」



「またそうやって……いつも怪我して帰ってくるじゃない!!
お父さんもお母さんも慧のこと心配してるのよ!?」





頼むから黙ってくれ……



母さんたちまで、周りの奴らみたいに俺を否定するのか……?





「誰も……そんなこと頼んでねえよ!!」



「ちょっと待ちなさい!!」





母さんの言葉も聞かず、俺は家を飛び出した



行くあてもなくただぶらぶらとする



外は雨が降っていた



それが俺には、頭を冷やせと言われているようで、それさえも腹立たしかった



気づいたら繁華街にいて、そんな自分に嫌気がさす



それでもこうやって足を踏み入れるのは、どっかで仕方ねぇって諦めちまってるからかろしれない



人の流れを縫うように歩いて路地に入ると、瞬く間に不良どもに囲まれる





「お前が最近暴れてるやつか。」



「あぁ?
俺はただ売られた喧嘩を買ってるだけだ。
そんでそっちが弱いんだから仕方ねぇだろ。」



「なら、今日は倒れてもらうぜ?」



「大人数でリンチか?
舐めたマネしてんじゃねぇぞ!!」





雨が降る中、喧嘩は始まった



最初こそ良かったものの、その差は歴然で、段々と傷が増えていき……後ろから襲われた電流で俺は意識を落とした