あぁ、大変だって言っていた意味がようやく分かった
「クロ飲んどるかぁ?」
先代さん、私まだ未成年です
「春さん、勝負しませんか?」
「翔が私に勝てたことありましたっけ?」
そこ、腹黒同士で勝負しないで
しかもお酒で!!
翔もまだ未成年でしょ!!
「もっと酒持ってこーい!!!」
あんなに大量に用意したお酒や料理もすぐなくなっちゃう……
下っ端君たちの中にお店やってるところがあってよかった
これだったらお店も儲かっていいかもしれない
「……クロ。」
「紫苑……なんか、疲れてるね……?」
「……あいつがずっと追いかけてくるから……。」
紫苑の先には、かなり酔ってる玲央さんの姿が
「でも、楽しそう。」
「……別に。」
みんなのどんちゃん騒ぎを遠くから見る私たち
「……今日も、1人しか来てない……か。」
「1人?」
「……麓絽さんの、代。」
そういえば、どの代も4人くらいで来てるのに、麓絽は1人だ
「……あの人たちの代は、伝説。」
「伝説?」
「……麓絽さんと、長だった…「クロ。」」
振り向くと、麓絽が封筒をヒラヒラとさせながら立っていた
「ちょっといいか。」
「あ、うん。」
麓絽は私と紫苑を交互に見て、紫苑に向かって言った
「あまり余計なことは言わねえことだ。」
「……っ、」
「麓、絽……?」
なんか、いつもの麓絽じゃない……?
「何でもねえ。いくぞ。」
私は促されるまま麓絽についていった
みんなのところから見えないところまで来た時には、もう麓絽はいつもと同じだった
「なぁクロ。
こいつは……厄介だぞ。」
そういって渡された封筒
中身を見て……愕然とした
慧の過去のおぞましさに、足元から暗闇に落ちる錯覚を覚えた
こんな……こんなのって……
「それを知ってもお前は、五十嵐の過去に首を突っ込むか?」
その問に真っ直ぐ麓絽を見据えて答える
「大丈夫。覚悟は出来てる。
これを逃したら、きっと慧と雅ちゃんはもう救われなくなってしまう。
だから……私は2人を助けたい。」
「そうか……。なら、しっかりやってこい。」
ねぇ神様?
どうして……
どうして私の大切なみんなばっかり、こんな辛いものを抱えているの……?


