ぶらほわバタフライ



「大輝?」



「いくぞ。」





そうして連れていかれたのは奥にある部屋




赤で統一された部屋





「適当に座れ。」





ここは大輝の部屋?



椅子とかもなく、ベッドしかないため仕方なくベッドに腰掛ける



大輝も私の横に腰掛けて、静かな空気が流れた





「やる。」



「え?」





渡されたのは紙袋



中に入っていたのは……









「……ピアス……?」









真っ赤に輝くピアスだった





「これ……」



「本当なら証をやるはずだった。
だが、この間のことで思い知った。
ただでさえ標的にされるお前に証なんてやっちまったらもっと危険な目に合わせちまう。
だから……クロに証はやれない。
あれはそんな良いもんじゃねぇ。
それは、証の代わりだ。
付けてくれるか?」





私のことをそこまで考えてくれていた



その事実が、私の胸を締め付けた





「あり……が、と……う……ッ。」



「……なんで泣く。」





止まることなく次々と溢れ出てくる涙を親指で拭う大輝の仕草に心臓が暴れた



締め付けられてるのに、こんなにもドキドキしてる……



もうおかしくなっちゃうよ……



奏に聞かれた時に答えることの出来なかった自分の立ち位置



だけど、今はそれを示すものがある



それが嬉しかった



しかも、終いには……





「ピアスの中……、」





真っ赤なピアスの中に彫られているREDMOONの証



ゆらゆらと揺らめく赤い三日月





「せめてもの配慮だ。
それには少しだけ力を注いである。
もし危険な目にあった時は、これに念じろ。
俺にならお前の声が聞こえる。」





あぁ、もう……



この人の温かさに甘えてしまいたい



この手を伸ばすだけで触れられる



そうしたいと思ってしまう



だけど……それは出来なくて



その温かさが、私を惑わせる……