ぶらほわバタフライ




(凜side)



風間がクロに過去を話し始めた時……俺の思考も深く落ちていった



俺はまた1人になるのか……?



あの暗く苦しい闇に……















昔話を始めよう



あれは入学式の時期だった



親に捨てられ孤児院にも見捨てられて、次の引取り先が研究者に決まってすぐのこと



その時はまだ実験が本格的に始まっておらず特にすることがなかった俺は、時間のある限り外を彷徨いていた



あの研究所は今思うと結構緩かったと思う



本来外に出てはいけないモルモットが悠々と外を歩き回っているのだから



GPSがついてるチョーカーを付けられること以外は、さほど問題でもなかった



俺は……外にいる時間が好きだった



流れる雲、柔らかく吹く風、視界を横切る鳥に甘い香りを放つ花や草木



俺の視界に映るもの全てが、ちゃんと生きているということを教えてくれる



こんな誰からも必要とされていない俺でも……