ぶらほわバタフライ



「だったら、その何かが分かるまで素直に甘えていればいいんだよ。
たくさん守ってもらえばいい。
そして、その何かが分かる日が来たら、その時は恩返しをすればいいんじゃないかな?」



「恩返し……。」



「そう。クロならきっと大丈夫だよ。」





会ったばかりの筈なのに、奏の言葉には不思議と安心感があった





「……ありがとう。」







ガチャ





「姫さんはもう起きたみたいだなァ?」





突如入ってきた男の後ろには……





「……凜……ッ!!」





引きずられるように連れられた凜がいた





「おら、お前も起きろッて!!」





男が抵抗出来ない凜を殴る





「ガ……ハッ!!グ……ァ……ク……ロ……ッ!!」





凜の身体は誰が見てもボロボロだった



だがそれ以上に壊れかけていたのは……凜の心





「凜に何をしたの?
凜をこんなにしたのはあなたでしょう?」



「クッ……ハハハッ!!!!
俺は何もしちゃいねェよ!!
何かしたのはコイツの方なんだぜェ?
お姫さんよォ?」





どういうこと……?





「や……め、ろ……ッ。
クロに……は、かんけ…………な……い"ッ……、」




「それはテメェが決めることじゃねェンだよ!!
次その口聞いたら殺すぞッ!!」





ただ蹴られ続ける凜





「やめて……やめて……ッ!!!」





どれだけ鎖を降っても外せない……ッ



何も出来ずにただ凜が蹴られるのを見ているだけの自分が……無力だなんて



鎖を外してもらおうと奏に目線を配るけれど、奏は無言で首を横に振った



凜がこんなになってるのに……



私は……大切な仲間を守りたいのに……ッ



ねぇ……どうして……ッ!?





「お姫さんは知ってるかァ?
こいつはなァ……殺人者なンだぜェ?」





この人は……何を言ってるの……?





「……そんなこと……有り得ない……ッ」





そんなこと…………





「お姫さんはコイツのせいで巻き込まれたンだよォ!!
恨むなら転がってるコイツを恨むんだなァ?」





だが……凜の表情は……絶望で埋め尽くされていた