ぶらほわバタフライ



ふと思い出す慧と凜との会話





『試験を受けなあかんのや。
ていっても、俺たちは大輝と握手するだけ。
あとは大輝の中の血が選ぶ。
俺たちが受け入れられる器かどうか。』





私はその試験を受けていない



だから証も力もない



証が仲間の証明なら……私は違う



ならば私はみんなにとって何なんだろう



私の中の大輝たちは……



大輝たちの中の私は……





「ごめん。」



「……え?」



「クロにそんな顔させるために聞いたんじゃないんだ。」



「私、どんな顔してた?」



「"寂しい"って顔。」





違う……奏が謝ることじゃない



自分が浮かれて、当初の目的をないがしろにしてたから



自分が何者で、何が目的でREDMOONに入ったのか



みんなの光に包まれて消えかかっていた私の闇





「クロ。
今クロが何を考えているのか分からないけど、仲間じゃないっていうのは違うと思う。
あそこは……REDMOONは良い所だよ。」



「……何でそんなこと奏に分かるの?」



「分かるさ。ねぇ、知ってる?
君たちがココに来てから2時間が経ってる。
今君たちがいるのはBlue skyの属領なんだ。
いわゆるREDMOONにとって最も敵地な場所。
でもね、今この属領には……REDMOONの奴らで溢れている。
まるで誰かを探しているみたいなんだ。
その誰か……もう言わなくても分かるよね?」





みんな……





「私、みんなのこと知りたいって思ってるくせに自分の中には踏み込んできて欲しくないって思ってるの……。
怖いの。自分の中にいる何かが。
いつか……この何かが大切な人を傷つけてしまいそうで。」





自分にも何かが分からないから対処の仕様がない



前に道があっても、足が地面に縫い付けられたように動けなくなる



今の私はただその場に立ち尽くしているだけ