ぶらほわバタフライ



ちらほらと生徒が帰宅する中、俺はアイツの顔を探す



先に帰ってたらどうしようもない



だがそれらしき顔は見当たらず、下駄箱に足を踏み入れる



開けた瞬間に溢れ出てきた手紙の数々





「……なんだ?」





送り主も書いてない奇妙な手紙がこんなにも……



アイツには悪いが……





「……ッ!!!」





手紙を開こうと中に手を入れた瞬間、痛みが生じた



見ると指先が切れていた



覗き込むと、手紙の他にカッターの刃が敷き詰められていて



急いで他の手紙を確認するが、どれも同じだった



刃に触らないように手紙を取り出す





「……んだよ、これ……。」





それは見るに耐えないものだった



カッターの刃に手紙



……アイツは何も言ってなかった



こんなことされてる素振り全然見せてなかった……



アイツと関係を持つようになってから何日経った?



アイツはその間ずっとこんなだったのか?



アイツはどうしてた?



ずっと……笑顔だった



まだ靴はある



アイツは……どこにいる?



まさか何かに巻き込まれてたり……





「……クソが……ッ」





とりあえず教室に行こうと保健室の前を通り過ぎる










「なぁ、もう長くないかもしれないんだぞ!?
真白(マシロ)のことも少しは考えろ!!」



「考えてるよ!!
麓絽(ロクロ)に私の何が分かるの!?」





あいつの声……?



ドアの前に立っていると近づいてくる気配がして影に隠れる



それと同時に乱暴に開かれたドア





「……チッ、……ったくどうすりゃあいいんだよ……。」





俺には気付かずに行ってしまった男



どこかで見たことがある気がするが、今はアイツの方が優先だ