ぶらほわバタフライ




凜と2人で話をしたあの日から、何事もなく平和な日々を過ごしていたある日



私が持っていたあるモノがきっかけで倉庫内はバタバタしていた





「クロちゃん。それなに〜?」





凜の視線の先にあるのは古いカメラ





「通りかかったアンティークショップで見つけたの。
家にあっても使い道ないから、みんなの顔で写真に収めようかなって。」



「俺はいい。」



「駄目だよ大輝。
せっかくお嬢さんが持ってきてくれたんだから。
ほら、紫苑も無言で離れないで。」



「……写るの苦手。」





紫苑が翔に首根っこを掴まれながら不貞腐れている



……ちょっと可愛い



パシャ!!!





「……え?」





横を見ると、いつの間にか凜がカメラを紫苑に向けていた





「紫苑のその顔も〜らいっと!!」





あぁ、イタズラっ子の降臨だ



そして……





「……凜、ぶっ殺す。」





破壊神になった紫苑も





「やってみろ〜だ!!」





そこからはもう部屋の中は鬼ごっこ状態だった



すばしっこい凜を捕まえるのは難しいみたい



大輝はイヤホンを付けて寝ているし、翔はその様子を楽しんでしまっている



慧なんかイビキまでかいて寝ている



誰も止めないのね



かといって私も止めるなんて考えてもいないけど



大輝はともかく、慧はよく起きないな……



そう考えて、ふと閃いた



パシャパシャ!!!



大輝と慧の寝顔撮ったなり



慧なんか涎垂らしている



とんだおバカ面だ



写真を見ながら笑いを堪える私を見て





「あ、お嬢さんの顔が黒い。」





と笑っている翔と、写真を撮られたのを知っていて寝ているフリをし続ける大輝



そして未だに鬼ごっこを続ける凜と紫苑



破壊の象徴と言われるREDMOON



だが、それはただの外見でしかなかった



REDMOONは破壊のためじゃない



一人一人の人間として生きているんだ