「八雲さん、最近どう?」
「どうって……別に普通ですけど。」
あの日から早1週間
後で聞いたことだが、REDMOONは女を入れないことで有名で、私が入ったことは異例だった
みるみる噂は広がり、廊下に出ると視線が集まり、挙句の果て教室に見に来る人まで出てきたほどだ
「でも八雲さんがあの子たちと一緒にいるなら安心だわ。」
「どうしてですか?」
「んー、それは内緒ね。」
ふふっと笑いながら行ってしまった茜先生
「普通か……。」
本当に普通なのか
逆にみんなと出会ってなにかが変わった
これが普通なのだとしたら、今までの私は何だったんだろうか
「まぁでも、流石にこれは普通じゃないと思うけれど。」
ポケットから取り出した一通の手紙
ラブレターとかなら笑って破いてあげたのに
この手紙はそんな私の期待を裏切る女子からの手紙だった
中は沢山の言葉で埋め尽くされていた
女子がやりそうなことだけど堂々と言えないものか
流石に毎日下駄箱に入れられるとイライラする
大輝たちに伝えることでもないから教えていないけれど
さぁ、次は何をしてくるのかな?
ちょっと楽しんでるのは内緒
「クロちゃ〜ん!!」
「茜さんの手伝いは終わったんか?」
振り向くとみんなが迎えに来てくれていて
凜なんか手振ってるし
「丁度終わったよ。」
「茜さんはお嬢さんに頼りすぎだね。」
「……茜さんは、そういう人。」
みんなの中の茜先生、結構残念な気がする
でも否定はしないかな
おっちょこちょいだし、逆に放っておけない感じがする
「行くぞ。」
「ごめん。今日は倉庫には行けないの。」
「どうかしたんか?」
「今日は少し用事があって……。」
「……送ってやる。」
不服そうな顔一つせず理解してくれた大輝
「ありがとう。」
大輝は何も聞かないでいてくれるから楽だ


