ぶらほわバタフライ




『少し手加減してやろうと……思ったが、つくづく救えねぇやつだなぁ……っ。
俺の仲間に手を出したこと。
この子を傷つけたこと。
……死んで償ってもらうぞ。』





あぁ、意識が朦朧としてきた



自分を制御出来なくなっちまってる……





『死ね。』



『死ね死ね死ね!!
なぁ、ほらさっさと死ねよっ!!』





おっさんに馬乗りになり、手が血で染まっても殴り続ける



そうだ、俺はこいつを殺さなきゃならねぇ



殺さなきゃ……









「てめぇら!!殺を止めろっ!!」








突如聞こえた航の声に、藍羅たちが俺を押さえつける





「殺!!もういいよっ!!」



「……頼むから、動かないでっ。」



「これ以上動いたらお嬢さんも危険なんだぞ!?」





分かってる



分かってんだよ……



でも、どうしても止められねぇんだよっ



今までそんなことばっかやってきたから、
歯止めが効かねぇんだよっ!!



頼む、頼むから



これ以上クロが傷つかないためにも



誰か俺を……止めてくれ













「落ち着け。」









ぎゅっと誰かに後ろから抱きしめられた



あぁ、あったけぇな……





「クロとして慧の過去を自分のことのように考えて傷つくことも、
殺としてクロを守れなくて傷つくこともしなくていい。
お前は充分やってくれた。」



『あ……ぁ……』



「安心しろ。
俺はクロを一生離さねえ。
お前はよく頑張った。
だからもう寝ろ。
クロは俺が絶対守ってやる。」





藍羅の体温に俺の中にいるクロが反応する



ゆっくりゆっくりと染み渡り、倦怠感が俺を襲う





『悪ぃ……あとは、頼むわ……。』



「あぁ。」





俺は意識を手放した



俺が出てくる時はクロが願った時だ



俺はそれを死んでも叶えてみせる



だから……俺とお前が別れるその日まで












どうか俺を……見捨てないでくれ