「最優先はフード被ったやつだっ!!」
おいおい、半分以上がこっち来てんじゃねぇか
ははっ、燃えるねぇ
左右からきた敵の攻撃を受け止める
『挟み撃ちかぁ?
相変わらず姑息なことで。』
片方のやつの手を掴み、もう片方へぶん投げる
あぁ、神経が研ぎ澄まされていく感覚がある
借り物の身体だけど、表に出ることを繰り返していくうちに馴染んでる気がする
『あぁ……快感だなぁ!!』
今の俺は、きっとタガが外れれば誰かを殺しかねない
そんな自分に酔う反面、そんな俺がクロの中にいることにゾッとした
いつか俺がクロを飲み込んでしまうんじゃないかと
初めて俺が俺を理解した時のように
『さぁあとはてめぇ1人だぜ?おっさん。』
「チッ、組を敵に回したこと後悔させてやる!!」
そう言って懐から出したのは拳銃
その銃口は、五十嵐に向いていた
「慧逃げてっ!!」
「死ねっ!!」
発砲音が部屋中に響き渡った
ただ、誰も言葉を発することはない
状況を理解するのに時間がかかったからだ
「なぜ……っ、」
『……調子のんじゃねぇぞ……っ?』
あぁ、腹が痛てぇ
やっぱ似合わねぇことなんてするもんじゃねぇなぁ
少しはクロのようになれるかと思ったが……
「お嬢さん!!」
浅葱……俺は殺だ
クロの障害になるものを切り殺す闇だ
腹部からダラダラ血が流れるがゆっくりと立ち上がる
クロ、ごめんな
お前の身体に傷つけちまった
きっとお前は、仲間を守れたことを嬉しく思うんだろう
だから……もう少しだけ耐えてくれ
もう終わるから


