学校についた。


いつも通りガヤガヤとうるさい。


私は、朝生徒で埋め尽くされる昇降口にある人を見つけた。



「おはよう凜空くん!」



ダッシュでその背中を追いかけて声をかける。



「あっ、おはよう花澤さん」



私の大好きな笑顔で振り返ってくれる凜空くん。


あぁ、なんて愛しいんだろう。



「ちょっと心愛~、今日に走らないでよ、昨日の今日で疲れてるんだから...あっ、」


あとから小走りで追いかけてきた花代。

どうやら気づいたみたい。



「...おはよう水谷」


「お、はよう、河本くん」



そして、私は見逃さなかった。


2人の顔が少しだけ赤らんでいること。


...2人のカバンにお揃いのストラップが付いていること。



まぁ、ここでそんなこと言ったら数少ない大翔のファンが暴れ出すから言わないけど。