麗華さんのキューピッドと言われ、相手は誰か聞かなくても分かる気がした。
たぶん亘さんだ。
亘さんの方は麗華さんが好きなんだろうなぁと前に話した時に感じた。
麗華さんの気持ちは分からなかったけど。
「今から協力してくれる?」
「はい。喜んで。
キューピッドなんて上手くできるかな?」
夜景もそこそこに先ほどのカフェに戻った。
松田さんと打ち合わせした通りに……上手くできるかな。
まずは亘さんが来た。
「おいおい。本当かよ。
2人付き合うことになったって。」
「あぁ。そうなんだ。な。紗良。」
「は、はい。そうなんです。」
「そっか………そうなのか。」
う……私と松田さんが付き合ったことにすれば全部が上手く行くって本当かな。
嘘が苦手で緊張する。
遅れて麗華さんが来て「おめでとう」と、お祝いの言葉を言われた。
松田さんの様子を見ていても特につらそうとか、そういう感じじゃない。
麗華さんの気持ちを知って無理してキューピッド役を買って出たのならどうしようと思っていたけれど………。
「じゃそういうわけだから。
俺たち、もう行くな。」
「あぁ。仲良くな。」
爽助達が去った後、亘は堪らずに麗華に質問をした。
「本当に良かったのか?
爽助は紗良ちゃんを選んだぞ。」
「そうね。まったく爽助ったら不器用過ぎて可哀想になってくるわ。」
「えぇ。私も心配になっていたところです。」
麗華とマスターは心配顔で、ただ1人亘だけが分からずにいた。
「なんだよ。麗華を慰めるんじゃなくて?」
「ま、爽助の気持ちを有り難くもらっておこうかしら。」
麗華は肩を竦めて笑う。
亘は分からないまま。
「爽助も馬鹿だよな。
麗華みたいな奴を振ってまで……。」
「振られたなんて誰が言ったのかしら。」
「え?だって………。」
「亘のことがずっと好きだったのよ?
知らなかった?」
「は?……誰が?」
「もう。いいわ。」
お店を出ると松田さんは無言のまま。
付き合ったふりだったし、最近は手を繋ぐのが当たり前になっていて当たり前なんておかしいんだけど、手を繋いでいて松田さんが歩く方向に連れていかれた。
「少し話せるかな?
マンションに戻りたいんだ。」
「私は平気ですけど、松田さんの体調は大丈夫ですか?」
「あぁ。うん。……やっぱり送るよ。」
様子がおかしい松田さんに、さっきのはやっぱり演技で麗華さんのことが好きなんじゃないのかなと心配になった。
たぶん亘さんだ。
亘さんの方は麗華さんが好きなんだろうなぁと前に話した時に感じた。
麗華さんの気持ちは分からなかったけど。
「今から協力してくれる?」
「はい。喜んで。
キューピッドなんて上手くできるかな?」
夜景もそこそこに先ほどのカフェに戻った。
松田さんと打ち合わせした通りに……上手くできるかな。
まずは亘さんが来た。
「おいおい。本当かよ。
2人付き合うことになったって。」
「あぁ。そうなんだ。な。紗良。」
「は、はい。そうなんです。」
「そっか………そうなのか。」
う……私と松田さんが付き合ったことにすれば全部が上手く行くって本当かな。
嘘が苦手で緊張する。
遅れて麗華さんが来て「おめでとう」と、お祝いの言葉を言われた。
松田さんの様子を見ていても特につらそうとか、そういう感じじゃない。
麗華さんの気持ちを知って無理してキューピッド役を買って出たのならどうしようと思っていたけれど………。
「じゃそういうわけだから。
俺たち、もう行くな。」
「あぁ。仲良くな。」
爽助達が去った後、亘は堪らずに麗華に質問をした。
「本当に良かったのか?
爽助は紗良ちゃんを選んだぞ。」
「そうね。まったく爽助ったら不器用過ぎて可哀想になってくるわ。」
「えぇ。私も心配になっていたところです。」
麗華とマスターは心配顔で、ただ1人亘だけが分からずにいた。
「なんだよ。麗華を慰めるんじゃなくて?」
「ま、爽助の気持ちを有り難くもらっておこうかしら。」
麗華は肩を竦めて笑う。
亘は分からないまま。
「爽助も馬鹿だよな。
麗華みたいな奴を振ってまで……。」
「振られたなんて誰が言ったのかしら。」
「え?だって………。」
「亘のことがずっと好きだったのよ?
知らなかった?」
「は?……誰が?」
「もう。いいわ。」
お店を出ると松田さんは無言のまま。
付き合ったふりだったし、最近は手を繋ぐのが当たり前になっていて当たり前なんておかしいんだけど、手を繋いでいて松田さんが歩く方向に連れていかれた。
「少し話せるかな?
マンションに戻りたいんだ。」
「私は平気ですけど、松田さんの体調は大丈夫ですか?」
「あぁ。うん。……やっぱり送るよ。」
様子がおかしい松田さんに、さっきのはやっぱり演技で麗華さんのことが好きなんじゃないのかなと心配になった。