夢乃くんは私を心配して一緒に帰ろうと言ってくれた。その心配の源である音弥くんといたなんて……言えない。
でも嘘をついてもすぐにバレるし、なにより夢乃くんが私を射抜く勢いで見つめているから誤魔化せないと思った。
「……実は音弥くんとバッティングセンターに行ってました」
「は!?」
夢乃くんの強めの反応。
「音弥くんが校門にまた立ってまして……。それで捕まってしまったというか、私が誘惑に負けてしまったというか……」
本当は私を探していた夢乃くんに声をかけたかったけど隣で『殺す』なんて言われたらもう……。
「へえ、音弥とデートしてたんだ」
夢乃くんの声がいつもより低い。
「デ、デートじゃないです!」
「楽しかった?」
「た、楽しかったというか……ただバットを振ったり、あと男の人に絡まれたところを助けてもらったりしただけで……」
「絡まれた?」
まずい。また私は余計なことを……。



