「ど、退いてください……」
自分のベッドが他人のものみたいに感じて、夢乃くんが動くたびにスプリングがギシッと軋む。
「瑠花はやっぱり危なっかしいんだよね。こんな風にすぐ騙されちゃうしさ」
夢乃くんが私の髪の毛をわざともてあそぶように触って、身体が恥ずかしさで熱くなる。
「わ、私は夢乃くんみたいに異性の人に対して慣れてないんです!」
夢乃くんだからドキドキしてるわけじゃない。
そう自分に言い聞かせた。
「ん?俺って慣れてるの?」
「慣れてるじゃないですか!」
ああ、早くこの体勢をなんとかして……。
「ふーん。じゃあ、慣れてるかどうか瑠花の身体で確かめてもらってもいいんだけど……」
そしてゆっくりと夢乃くんの指先が伸びてくる。私は金縛りにあったみたいに動けない。
ギュッと目を瞑ると何故かクスリと笑う声。
「嘘だよ。そういうことをするのは泊まりの時だけ」
そう言って夢乃くんは私から離れた。



