やっぱり夢乃くんの隣を歩くには私は役不足のようで「まさかあの子が彼女なわけないよね?」と聞き慣れたフレーズが飛んでくる。
「あ、あの夢乃くん」
「なに?」
休日にこうして夢乃くんと会うこと自体、不思議な感じがするのにもっと違和感なことが……。
「て、手を繋ぐ必要ってありますか?」
なんだか当然のごとく繋がれてしまってるけど、夢乃くんの大きな手とか暖かい体温とか、いちいち過剰に意識してしまう。
「んー、だって瑠花って迷子になりそうだし」
「ま、迷子ですか?私が?」
「うん。しっかりしてるように見えるけどおっちょこちょいだし、目を離した隙になんかいなくなってそうだから」
……そんなこと初めて言われた。
だって私の印象といえば優等生で地味で眼鏡で、用事を押し付けても大丈夫な人ってぐらいの認識だと思ってたから、心配されることに慣れてないというか……普通に嬉しくなってしまう。
「で、でも手を繋がなくてもちゃんといます。これから行くのは私の家ですし」
要するに私の心臓がすでにもたないからって意味。
「いいじゃん。もう繋いじゃったしこのまま行こうよ」
なんだか上手く交わされてしまった気分だ。



