夢乃くんも数学が得意なイメージはなかったけど、黒板に書かれた数式をスラスラと解いていく。
なんだか背後から感じるクラスメイトたちの視線が痛いし、なにより夢乃くんが隣に来てから私の字は明らかに力が抜けたように下手くそになってる。
「はい、ふたりとも正解」
先生の声に形だけの拍手が教室に響く。
自分の書いた答えがぐにゃぐにゃで恥ずかしいけど、早く夢乃くんから離れなければまた仕掛けられる……。
そそくさと席に戻ろうとする私の後ろで夢乃くんがぼそり。
「罰ゲーム、忘れないでね」
また悪魔みたいな顔……!
席に着いた途端どっと肩の力が抜けて、それ以降の授業もあまり集中できなかった。
三次元の男の子はみんなこんな感じなんだろうか。それとも夢乃くんが特殊なだけ?
なににせよ、早くこのゲームが終わりますように!



