結局、期間は放課後までになったけど、それでも相手が夢乃くんだからすぐになにか仕掛けてくるはずだ。

だってあの顔……。私に敬語をやめさせたいというより罰ゲームをしたいって顔をしてたから。

とりあえず私は教室に戻る前に洋式のトイレへと駆け込んで深呼吸。


アプリを開いて右京さまを見ると『どうしたんだよ、瑠花』と眩しいぐらいのイケメンオーラ。


『ひょっとして俺のことばっかり考えてたとか?』

三択の答えは〝そうだよ〟〝そんなわけないでしょ!〟〝どうしてわかったの?〟と当たり前だけど全部タメ口。

夢乃くんと話す時もこうやって回答を選べればいいのに。


私は一番の〝そうだよ〟を選択。

すると俺様系フェロモン男子のスイッチが入った右京さまは『じゃ、今夜は可愛がってやるよ』と妖艶な目つきになった。


……はあ、やっぱり右京さまは最高だ。

枯れかけた女の子たちを一気に乙女にする威力がある。

右京さまに元気をもらった私はその勢いで教室へ。すぐに5限目のチャイムが鳴って授業は数学だった。