やっぱり予想は当たっていた。
「あのさ、夢乃くんの周りをうろちょろするのはやめてくれない?」
無縁だと思っていた派手な女の子たちからの襲撃。
考えてみれば、たしかにこういう流れになってもおかしくない。
だって私は数日前まで夢乃くんとはなんの関わりもない人間で、ただの地味で真面目な優等生であり、こっそりと乙ゲーを趣味にしているだけの存在。
それなのに突然、夢乃くんの彼女になることになって、ずっと取り巻いていたファンの子たちから見たら当然納得できることじゃないだろう。
「はっきり言って目障りなんだよね。なんか抜け駆けされた気分」
「本当本当。ブスのくせに一体どんな手を使ったわけ?」
「うちらがどれだけ夢乃くんのことが好きか分かってんの?」
一気に不満の捌け口にされている私。
言ってることはごもっともだし反論する気なんてないけど、ただただ怖い。……怖すぎる!
地味で誰よりも目立たないように生きてきたからこそ、こういう場面には不慣れすぎて足が産まれたての小鹿のように震えていた。



