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そして次の日。ちゃんと夜更かしもしないで寝たはずなのに頭が覚めていない感じがする。
癒しを求めてアプリを開くと右京さまの顔が怒っていた。
『最近、俺に冷たくない?』
〝そんなことはないよ!〟と返したけど、それでも右京さまは機嫌を損ねている。
ゲームなのにゲームじゃないようなこのクオリティ。
アプリを開く回数=右京さまとのコミュニケーションの数だから、それが減ってしまえば必然的に信頼度が下がる。
だから私は勉強とご飯と寝るとき以外はすべて右京さまへの時間に捧げてきたのに、昨日は片手で数えられるほどしか右京さまに会っていない。
気持ちや熱量は変わってないのに、最近の私の心臓は初めての動きばかりするからなんだか身体が疲れてしまっている。
これも全部、夢乃くんのせいだ。
そんなことを思いながら学校に着いて、自分の下駄箱を開けると……そこにあるはずのものがない。
……あれ?
何度確認しても中は空っぽで私の上履きがどこにもないのだ。
もしかしてこれって……。
「仁科さん」
名前を呼ばれて振り向くと、そこには夢乃くんファンの皆さま。



