夢乃くんにご注意ください



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その日の放課後、私はデートをした。

もちろん相手は夢乃くんではない。


「はあ……。右京さまが現実にいたらいいのに」

学校が終わって家に着いたあと、私は部屋着に着替えてベッドでゴロゴロとしていた。

右京さまとはオシャレなカフェでお茶をして、そのあと映画館に行った。『映画とか眠くなる』とか言いながらも『でも瑠花と行けてすげー楽しかった』と眩しすぎる右京さまの笑顔。

乙ゲーは死ぬほどやってきた私だけど、こんなに胸を鷲掴みにされたのは右京さまが初めて。


……ああ、私は右京さまとリアルでも付き合いたい。

いや、でも右京さまが現実にいたら多分ドキドキしすぎて私は倒れてしまうと思う。


そんなふたりだけの至福の時間を過ごしていると、突然アプリの画面から着信を知らせる表示へ。


……ゆ、夢乃のくんからの電話!?

どうしようと困っていても電話は鳴り続けていて、私は渋々通話ボタンを押した。