夢乃くんは私のお弁当を綺麗に完食していて、足りたかなと不安になってしまうぐらい。
私はリスみたいと言われてからなんだか食べ方がよく分からなくなってきて、とりあえずゆっくりと味わいながらコロッケパンを食べていた。
「ねえ、瑠花はさ」
「ゲホ、ゲホッ……!」
突然、名前で呼ばれてコロッケが喉に詰まった。
「え、だ、大丈夫?お茶飲みなよ」
「す、すいません」
「俺の飲みかけだけど」
「ブッ……!」
今度はお茶が口から出て制服のスカートが濡れてしまった。すると夢乃くんは耐えられなくなったのか私を見て大声で笑いはじめた。
「あはは!…ちょ、お腹痛い!仁科さんってそんなにおっちょこちょいなの?」
夢乃くんが肩を震わせて笑うから私の顔はリンゴみたいに真っ赤っか。
恥ずかしくて恥ずかしくて穴があったら入りたい……。
恥ずかしさを通り越して泣きそうになっていると夢乃くんが私の頭をぽんぽんと叩く。
「そんな顔しないで」
夢乃くんに触れられた頭が熱い。



