その日の授業は集中できなかった。
だってクラスメイトの女の子たちが「夢乃くんと仁科さんが付き合ってるって本当?」と、その噂でもちきり。
隠すつもりがないのか声が大きいのか、それは全部私に筒抜けで、挙げ句の果てには「本当だよ」なんて夢乃くんが答えちゃうからまた大ブーイング。
みんなが私のことを見てるし、前からも後ろからも横からも視線が痛くて授業どころじゃなかった。
……どうしてこんなことになってしまったんだろう。
優等生で地味で空気よりも空気だった私の存在が夢乃くんによって悪目立ちしていて本当にイヤ……。
こういう時はどうしよう。
そうだ、右京さまに癒してもらおう!と、昼休みに人気のない音楽室へ。
そしてスマホのアプリを開くと画面に超絶イケメンな右京さまの顔。
『どうしたんだよ、瑠花』
おまけに声もパーフェクト。



