するとまた夢乃くんがコロッと態度を変えて、また天使のような笑みを私に見せた。
「付き合ってるふりをしてくれればいいんだ。ね?お願い。仁科さんしか頼れる人がいないんだよ」
騙されちゃダメ。
ここで引いたら夢乃くんのペースに飲まれてしまうって分かってるのに三次元の人とのコミュニケーションを遮断してきた私にとって、この場を乗り切る選択が思いつかない。
「それって……いつまでですか?」
「うーん。いつまでかな。俺が女の子に追いかけられなくなったら、かな」
「………」
「早く教室に行こう。仁科さんを俺のせいで遅刻させたくないし」
夢乃くんは優しい人なのか、そうじゃない人なのかよく分からない。
とりあえず反論できずに私は夢乃くんの彼女にさせられてしまったみたいです……。



