そしてその日の夜。私は選んでもらった洋服を着てマンションのインターホンを押す。
「いらっしゃい」
ドアが開くと夢乃くんは優しくて迎えてくれた。
「あれ、なんか洋服のイメージが違うね」
「はい。彩芽ちゃんに選んでもらったんです!」
よかった。夢乃くんも気に入ってくれた。
「まあ、どうせすぐ脱がせちゃうけど」
「なっ…」
「はは、早く上がってー」
これは冗談なのか本気なのか。
余裕な夢乃くんにムッとしながらも私はリビングへと向かう。はじめて来た時はL字のソファーの柔らかさに苦戦したけれど、今はうまく座れるようになった。
「紅茶のむ?」
「はい、いただきます」
こうして夢乃くんがキッチンに立つ姿が妙にカッコよくて、窓越しから観察していることは秘密だ。
私はカバンからスマホを取り出して、なにやらアプリの通知がきてることに気づいた。
確認するとそこには……。
「ひゃああっ……!」
人生で出したことのない声が出た。
「ど、どうしたの?」
夢乃くんが慌てて駆け寄ってくる。
「見てくださいよ!これ!」
そう言って見せたのは【恋する女子は眠れない】のアプリ画面。そこにはなんと語尾に〝2〟の文字があって、なんと第2弾がリリースされたのだ。



