「こんな私と仲良くしてくれて嬉しいっていうか……その」
同じ人を好きになったら仲良くなれないと思ってた。おまけに彩芽ちゃんのほうが夢乃くんと付き合いは長いわけだし、彼女になった私をあまりいい気持ちで見てくれないと思ってたから。
「……私、けっこうコミュニケーション能力に欠けているというか、見た目だけで私はこういう人だって決めつけられてしまう部分があるので、人生で友達と言ったら本当に恥ずかしいぐらいいないんです」
だからこうして誰かと買い物に行くのははじめて。
「いつも眼鏡とかブスとか言われるだけですし、そういう人たちとどうやって……」
いつの間にか相談になってしまったけど、そんな私を彩芽ちゃんは切れ味のあるナイフのようにバッサリ。
「バカじゃない?」
そう言ってクレープをひと口食べる。
「そんなことを言う人とは友達にならなくていいの。蹴りぐらい入れてやりなさいよ」
「蹴り……ですか?」
「私なら二度と外を歩けないぐらいにボコボコにしてやるわ」
飛びっきり可愛い顔をしてるのに言う言葉にはトゲがある。
でも彩芽ちゃんがいい子だということは知っている。あの文房具店で一緒にペンを拾ってくれた時から。



