そして私たちは彩芽ちゃんの家の近くまで行った。すると白い可愛らしい家の前でふたりを発見して、私はありったけの声で叫ぶ。
「夢乃くん……!」
するとビックリした顔をした夢乃くんが振り向いた。
「え、瑠花?なんで……」
どうやら家にはまだ上がっていないらしく、彩芽ちゃんが門に手をかけたところだった。
彩芽ちゃんはムッとした表情で私たちを見る。
「なんでふたりがここにいるの?」
それは邪魔しにきたって顔だった。
「あーもしかしてデート?私前からすごいお似合いだと思ってたの!ね?桐人もそう思うでしょ?」
私にわざと見せびらかすように彩芽ちゃんは夢乃くんの腕を触る。
彩芽ちゃんは私じゃなくて音弥くんにアイコンタクトを取るような素振りをして、隣では音弥くんが面倒くさそうにため息をはいた。
「そ、そうなんだよ。俺らもデートでさ」
音弥くんがグイッと私の肩を引き寄せた。
「なっ……音弥くん!?」
すると聞こえないように小声でぼそり。
「邪魔すんなって。あのふたりがくっつけばそれでいいんだよ」
モヤモヤと心に蓄積していくもの。
夢乃くんと彩芽ちゃんがくっつけばいい?
なにそれ、そんなのだれが決めたの。私は私は……。
「私はイヤです!!」
音弥くんを引き離して大きな声で言った。
聞こえるように、夢乃くんに届くように。
「私は夢乃くんのことが好きだから誰にも渡したくないです!」



