夢乃くんにご注意ください



肩がビクッ!となって、その反動で選択ボタンをぽち。しかも選ぼうと思っていた叱るではなく、一番最初の同意する回答。

案の定、右京さまに『なんだよ、そんなこと言うなんて瑠花らしくないな。ただの冗談だよ』とガッカリされてしまい、信頼のパロメーターは-5も下がってしまった。

ムッとした表情で振り返ると、そこには夢乃くんの姿。


「朝から不機嫌だね。どうしたの?」

「ど、どうしたのって……」

夢乃くんのせいでしょ!と怒ってしまいそうになる。


「あー、ひょっとしてゲーム?不用心だなあ。登校中にやってたら誰かに見られちゃうよ?」

「私のことなんて誰も見てませんから」

「俺は見てるよ?〝瑠花〟のこと」

「なっ……!」

また名前で呼ぶなんて私をからかってるとしか思えない。だって夢乃くんがまた悪ガキみたいな顔をしている。

私は「はあ……」とため息をついて下駄箱で上履きに履き替えた。バタンと扉を閉めると同時に騒がしい声が響いてきた。


「夢乃くーん」

それは夢乃くんを取り巻いている女の子たち。