男の子たちは部活帰りなのか同じ種類のカバンを肩にかけていて、そこにはバスケ部と書かれている。
どうりで背が異様に高いというか……囲まれると威圧感が半端じゃない。
「ってか俺きみのこと見たことあんだけど。雑誌に載ってない?読モの子だよね?」
読モって読者モデル?
「マジで可愛いわー。向こうで一緒に喋ろうよ」
男の子たちの手が彩芽ちゃんに伸びてくる。そして肩に触れる寸前で「この子になんか用?」と夢乃くんの声。
「は?なに?きみ彼氏?」
男の子たちの姿勢が夢乃くんに向く。
「桐人……っ」
彩芽ちゃんは夢乃くんの腕をぎゅっと握って、隠れるようにその背中へと回った。
小刻みに震える彩芽ちゃんを見て夢乃くんが男の子を冷たい目で見る。
「怖がってるから近づかないであげて」
口調は穏やかだけど、その瞳にはドシッと構えるような強さもあって相手は複数いるのに「い、行こうぜ……」とそそくさと店を出ていった。



