「へっ、メリット…あ!何度でも復習ができてより柏場くんの成績向上に貢献できる!」
「今の成績でだいぶ満足してる」
「うっ。じゃあ…えっと…」
どうしよう。どうすれば柏場の気が昨日みたいに変わってくれるのだろうか。
っていうか、昨日どうして急に気が変わったのかもわからないんだから…。
えっと…。
「さような─────」
「あっ!」
柏場が再びドアを閉めようとした瞬間、声を出す。
「食事、作ります!」
最後の頼み綱。これがダメだったら(多分ダメ)もう潔く諦めるしかない。
「食事?」
「う、うん!出来るだけ柏場くんが食べたいものなんでも作るよ!」
「なんでも、ねぇ」
お、なんだ。なんだ。意外と食い付いた柏場にちょっと驚く。