「へぇ〜sakuのCDをねぇ〜。なんかパパさん変わったね。前はそんなこと言う感じじゃなかったのに」
ミカは常に私が楽しく毎日を過ごせていればそれでいいって穏やかに笑っていたパパを昔のアパートで見たことがあるから。
余計、そう思うだろう。
「仕方ないよ。最近お仕事忙しそうだし…今回のテストのことだって、私のこと思って言ってくれてるんだと思うし」
ミカにそう言いながら、自分に言い聞かせているところもある。
「けど…85点以上は流石にさぁ…。私が言うのもなんだけど、そのノートと教科書みる限り、あんまりいい未来は見えましぇんぜ」
「うぅ〜そんなこと言わないでおくれよ〜」
ミカの辛口コメントがぐさっと心臓に刺さる。でも、できるところまで頑張るもん。
あぁ、成績学年1位のやつが、もっと絡みやすい人ならどんなに違ったか…。
横目で後ろの席の彼をチラッと確認してから、もう一度ペンを持った。



