イジワル男子の甘い声






「はぁ?頭おかしいんじゃないの」


まぁ、相手が快く承諾してくれなければ始まらないのだが。


「うん!おかしい!ちゃんと自覚してる!」


「自覚してるだけでは意味がねぇ」


紙袋を受け取った柏場は、すぐにドアにチェーンをかけてそう話す。


『勉強を教えてください』と言ったら、すごい嫌悪感剥き出しの顔をされた。


「お願いします…一生のお願いです」


「それこの間も聞いたんだけど。忙しいからもういい?」


「っ、」


冷たすぎる。これが普通なのか。
いいじゃんか。ちょっと教えるくらい。


「今度のテストで85点以上取らないと、私の宝物がなくなっちゃうの。それなくなったら私…」


「知らねぇよ」