イジワル男子の甘い声



「な、な、な、なんで、優が、ここに…」


「さっきから下の方でずっと親父さんたちが呼んでるのに全然気付かねんだもん」


「えっ、パパ、たち…?」


2ヶ月ぶりの優だ。


嬉しくて、今すぐ飛びつきたいのを我慢する。なんでここにいるのか、理由を聞かなくては。


「ほら、」


優がそう言って、ドアの方を振り返ると何やら話し声が聞こえてきた。


「だ〜か〜ら〜!ノアくんは絶対ミカちゃんにも双葉ちゃんにも近づかないで!」


「はっ、里菜さんひどいっ!なんでさ!」


「ほんと、ノアって顔だけそうだと思ってたけど、本当にそうだとはね〜」


「チャラすぎ」


これって…。


ノアの声、ミカの声、里菜さんの声。



久しぶりの3人の声に、思わず顔がほころんでしまう。


「ノアが、みんなで会いに行こうって言い出して。それから、まぁ、なんだかんだあって、3時間も同じ車の中にいると流石にあんな風になってさ」